仏様にお花をさしあげます

仏前に花を飾る、香を焚くことを「香華を手向ける」といいますが、もともとは
仏教発祥の地、インドでの慣習に由来するようです。
なにしろ雨期は高温多湿、加えて野獣だの害虫だのには事欠かない、という土地柄なので、僧侶の集団生活の際(雨期には普通、坊さんは僧堂で集団生活をします、これを雨安居といいます)の部屋の臭い消し、空気の浄化のため、さらには、花の香りや香の匂いによってものの腐敗や害獣・害虫の接近を防ぐ、という、非常に実際的な理由があったと思われます、もともとは。
ただ、今では、そういった事よりも、仏様に花を差し上げて喜んで頂く、寺の境内を美しい花々で飾る事によって、仏様の功徳のありがたさを表現する、という事でいいのではないでしょう。
花は、仏さまに花のような清らかな心で、お徳を讃嘆するということと、花の美しさから、仏さまより浄土の風光を仰がせていただく意味があるようです。花の向きが、参拝者側に向けられているのもそういった理由があるようです。
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